2022.12.23
お知らせ
食育応援マガジン 12月号
著者:尾野 友香
食育応援マガジン12月号のテーマは「うま味」です🐴
味には「甘味」「酸味」「塩味」「苦味」「うま味」の5つの基本味(きほんみ)があります。
漢字で表現される「旨味」や「おいしさ」は五感全体で感じますが、
うま味は食べ物の「うま味成分」の”味”のことを表していて、「おいしさの大切な要素」となる味を表す言葉 だそうです。
うま味を味わえる代表的な調味料として、味噌汁や煮物で使われている食材を煮出した「だし」があります。
昆布、かつお節、干し椎茸など様々な素材から「だし」がとられますが、
それぞれにグルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸などのうま味が含まれています。
近年、海外からも注目され、「UMAMI」として世界共通語になっています。
うま味は他の甘味や塩味と違って、一定量を越すとそれ以上味が濃いと感じられなくなる特徴があります。
例えば、鰹だしで味噌汁を作るときに適量の 2倍鰹節を入れても、うま味が2倍になるわけではありません。
砂糖は入れれば入れるほど甘く感じますし、塩も同じくしょっぱさを増しますが、うま味はそうではありません。
料理をおいしく食べるには、一定量の食塩が必要不可欠です。
塩分のとりすぎがさまざまな生活習慣病につながることは、多くの研究や統計などで指摘されていますが、
極端に減塩した料理は味気なく、減塩がからだに良いことがわかっていても、継続することはなかなか難しいものです。
そこで毎日の食事にうま味を活用することで、使用する食塩の量を減らしても、おいしい食事を楽しむことができます。
標準的なかき玉汁を用いた実験では、うま味を強くした場合とそうでない場合を比較したとき、
うま味を強くした場合は、使用する食塩の量を約30%減らしてもおいしく感じられたという結果が出ています。
このように、うま味を上手に使った調理をす ることで、食塩やしょうゆ、味噌などの調味料の使用量を控えても、
おいしさと満足感を十分に得ることができます。
年末年始はおいしいものを食べながら自宅でゆっくり過ごすという方も多いと思います。
おせち等の正月料理は日持ちをさせるため塩分が濃くなっていますので、食べすぎには十分注意しながら過ごしましょう🎍