2023.08.30
お知らせ
食育応援マガジン 8月号(2023)
著者:尾野 友香
食育応援マガジン、8月号のテーマは「食中毒予防」です。
気温が上昇する夏の時期は、特に食中毒への注意が必要です。
食中毒を起こす原因となる細菌やウイルス、有毒物質がついた食べ物を食べることで、
嘔吐・腹痛・下痢といった胃腸症状や、発熱症状などが起こります。
食中毒の原因によって、食べてからの発症時間や症状は様々ですが、時には命にかかわることがありますので注意が必要です。
食中毒予防の原則は『付けない』『増やさない』『やっつける』の3つです。
1.付けない
まず細菌を「つけない」ために、こまめな手洗いを行いましょう。
肉や魚を切った包丁やまな板は、細菌がついているので、しっかり洗って、食材ごとに分けて使用するとより安全ですね。
また、肉を焼くときに使っていた箸と同じ箸で、他のものをつかんだり、食べたりしてしまうと、
肉についていた細菌が、箸や他の食材を通して、体に入ってしまいます。
肉や魚をつかむ箸、それ以外のものをつかむ箸、食べる箸は分けて別のものを使いましょう。
2.増やさない
次に、細菌を「増やさない」ために、冷凍食品は電子レンジで急速に解凍するか、冷蔵庫で解凍するようにしましょう。
細菌は、常温で働きが活発になり、どんどん増えてしまうので、常温でだらだら解凍するのはやめましょう。
また、外で食材を待ち歩いている間、常に細菌は増え続けています。
夏場は食材を買ったら、時間をかけずになるべく早く持ち帰り、冷蔵庫にしまいましょう。
調理後でも、食材を常温で放っておくと細菌が増えてしまいますので、料理はなるべくできたてを早めに食べるようにしてください。
3.やっつける
多くの細菌は熱に弱く、しっかりと加熱をすることで死滅します。
細菌を「やっつける」ために、肉や魚を調理するときはしっかり中まで火を通しましょう。
冷蔵庫で保存していた料理を食べるときも、しっかり加熱をしてください。
しかし、中には火を通しても死なない細菌もいるので、まずは「付けない」「増やさない」を徹底することが大切です!
それでも食中毒になってしまったら・・・
腹痛、下痢、吐き気やおう吐、発熱、重症化して血便などの症状が起こる場合は、自己判断せずに早めに医療機関を受診しましょう。
下痢や腹痛がひどくなる、意識がぼーっとする、息苦しくなる、高い熱が続くなどの症状が見られる場合は、命に関わる可能性があります。
ためらわず救急車を呼んでください。特に、ご高齢の方やお子さん、病気で抵抗力が落ちている方は、一気に重症化しやすいので注意が必要です。
買い物や調理中の注意点や食材の保存方法など、正しい知識を身に付けて、
食中毒予防に努めましょう!