2017.10.12
社員コラム
読書の秋
著者:谷尾 準一
すっかり秋めいて参りましたが、皆さまいかがおすごしでしょうか?
巷は選挙で何やら騒がしいですが、折角良い季節になりましたので、色々と楽しみたいものです。
秋と言えば、「食欲の秋」や「スポーツの秋」という言葉がありますが、今回は「読書の秋」について書いてみようと思います。
読書と言っても、読む本は様々ですし、読む目的も様々ですよね。楽しみの読書、勉強のための読書、趣味を広げるための読書、そして癒しの読書。
最近では、タブレットでも読書ができるようになってはおりますが、やはり紙製の所謂「本」の方が秋に読書するにはふさわしいと感じます。
最近、「嫌われる勇気」という本を読みました。
これは少し前にテレビドラマ化されたもので、世界的にはフロイト、ユングと並ぶ心理学界の三大巨匠とされながら、日本国内では無名に近い存在の
アルフレッド・アドラーの所謂「アドラー心理学」を哲学者と青年の対話篇形式によってその思想を解き明かしていくというものでした。
この本の本筋のところはネタバレとなりますので割愛しますが、非常に読みやすく、できるかどうかは置いておいて、考え方としては非常に共感できる内容でした。
その内容の後段の一部で「なるほど!」というところを紹介したいと思います。
それは、「信用」と「信頼」の違いについて哲学者が語る場面です。
「信用」は何かしらの担保や能力があることによる関わり合いのこと。(*「~だから、そうする」「~があるから、そうする」「万が一~となっても~があるから、そうする」という具合でしょうか)
「信頼」は無条件の関わりのこと。(*「~となろうとも、そうする」「~がなくても、そうする」「万が一~となっても、そうする」ということでしょうか)
と書かれておりました。
世の中は商品売買やお金の貸し借り、そして人の登用・採用、、、政治についても基本的に「信用」がベースとなっていると捉えられます。
なかなか人を「信用」はしても、「信頼」することは難しいですが、「信頼」を得た物事は「信用」よりも間違いなく強く、人間らしいものになるなぁと考えました。
我々の生業もそうですが、まずもって小生自身が人間として「信頼してもらおう」とするのではなく、「結果、信頼して頂ける」よう、精進していかなければと思いました。
少々、話が脱線しましたが、是非皆さまも、涼しくなった夜長にお気に入りの本のページをめくってみてはいかがでしょうか?
谷尾 準一