2024.03.11
社員コラム
「ありがとう」を伝える
著者:吉田 淳子
今年の冬は暖冬だなと喜んでいたら、3月に入り冬に逆戻りしたような日々が続いています。みなさま寒暖差で体調を崩してはいないでしょうか?4月からの新しい年度を前に、体調を管理して元気に春を迎えたいですね。
私事ではございますが、長男が高校の卒業式を迎え、ようやくコロナ前に戻った形の卒業式に参加することができました。部活動の大会で勝利する度に流れていた校歌を耳にすると、大会の記憶がよみがえって胸が熱くなりました。親としてもいろいろな経験をさせてもらい、感謝と感動がよみがえる1日となりました。
さて卒業式前の話になりますが、式の練習のための登校日が数日あり、高校最後のお弁当を作りました。
慌ただしくてこったものは作れませんでしたが、寒い日が続いたので保温の弁当箱で、息子の好きな焼肉弁当にしました。
家に帰ると息子から「3年間お弁当を作ってくれてありがとう」とお弁当の袋を渡されました。そして、袋を開けるとノートの切れ端にシャーペンで書かれた手紙が入っていました。
スポーツ選手にしては食の細い息子が、ご飯をたくさん食べられなくて、毎日おにぎりにしてなんとかお米を食べたことや、春からは1人暮らしが始まるので少しだけ自炊をがんばるということが書かれてありました。
誰に言われたわけでもなく、感謝を伝えようと手紙を書いてくれた姿を想像すると思わず涙がこぼれました。普段の息子のそそうな字を知っているので、一字一字心をこめて書いてくれたことも伝わりました。毎日きれいに食べてくれて、こちらこそありがとう!そんな思いでいっぱいでした。
人が書く字には筆跡診断があるように、性格が映し出されるように思います。息子の書く字は、少し臆病だけど優しい人柄がよく表れている気がします。
贈られた文字を眺めていると、自然と書いてくれた相手の顔が頭に浮かんでくるようです。
出会いと別れ、そして旅立ちの季節ですね。
このコラムを読んでくださったみなさまも、いつも身近でお世話になっている人に手書きのメッセージで『ありがとう』を伝えてみてはいかがでしょうか?